北海道北檜山町出身　

北海道教育大学（当時学芸大学）函館校美術・工芸専攻

苫小牧市立北星小学校長退職

苫小牧市公平委員２期８年


NHKによる全国放送出演　全道放送出演　ローカル放送出演　合計10回

日本芸術図書協議会編「日本の美と創造」壺掲載4回

日本芸術年鑑社編「芸術界」壺掲載2回

インターアート社編「芸術公論」壺掲載１回　　　　　　

麗人社編「ARTMAISON INTERNATIONAL」壷掲載１回

麗人社編「戦後日本美術総集」壷掲載１回　　　　　　　　　　

室蘭市、苫小牧市、札幌市等において個展グループ展などを度々開催

江別市セラミックアートセンターをはじめ胆振管内各市町村の公的機関や学校　などに作品所蔵される

日本伝統工芸展東京会場で入選壺買い上げられる

苫小牧市長、姉妹都市中国秦皇島市訪問記念土産品として彩秋作はすかっぷ焼壺、はすかっぷ焼き尺皿、練上縮織焼

鶴首一輪挿し等用達

苫小牧市長、姉妹都市ニュージランドネーピア市訪問記念土産品として彩秋作練上縮織焼壺，はすかっぷ焼き壷など用達

商工会議所会頭中国訪問土産品として練上縮織焼壷など用達

苫小牧市長、姉妹都市日光市訪問記念土産品としてはすかっぷ焼き壷用達

平成２５年日本工芸会退会
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元日本工芸会準会員　元日本工芸会東日本支部会員

モナコ国際芸術協会アンバサド　インテルナショナルデザール　名誉会員

A・M・S・Cスペイン本部芸術家会員　　　　　　　　

ロシア国立展示場マネージュ認定作家

苫小牧市陶芸作家連盟会長

1 陶芸は「用と美の調和です。陶芸が工芸の一分野であるならば、美しくて使えることが必

須条件です。美しくても使えないものは、陶芸というよりは純粋美術という意味で、彫塑の

分野に入るのではないかと思います。彫塑にもテラコッタという分野があるのですから。焼

き物という場合は言葉の範囲が広くなり、窯で焼いたものが全部含まれますから使えないも

のも入ります。「陶芸」と「焼き物」は同義語ではありません。

　さて、焼いたオブジェは焼き物でしょうか陶芸でしょうか。「陶塑」という言葉がぴったしか

も知れません。


２　陶芸は技術と感性の調和です。すべての芸術は技術と感性の調和で成り立ちますが、

陶芸では「用と美の調和」との関連で必須の条件となります。最近では陶芸教室の普及に

伴って、技術の幼稚な作品が多く出回っています。味わいがあるなどと評価されやすいの

ですが、味わいと感性は別物です。また私達プロの陶芸家は技術にだけこだわって感性を

おろそかにすることがありがちで反省すべきです。技術だけで感性の乏しいものは雑器で

あり、感性を強調しすぎるものは使いにくい作品になります。


３　陶芸作品の彩は、釉薬や土に含まれている金属成分と、炎が作用して発色することに

より醸し出されるものです。炎が酸素を多く含む酸化炎と、酸素を少なく含む還元炎では発

色が違います。その釉薬の性質をしっかりとらえ、最適炎で焼き上げるのが陶芸です。まさ

に陶芸は炎の芸術です。ただ温度管理だけで焼き上げたのでは良い作品はできません。

それは陶芸の醍醐味を知らない人がやることです。酸素の量が重要なのです。


４　哲学の言葉に「木を見て森を見ない」というものがあります。芸術品の制作に当たっては

心に刻んでおきたい忠告の言葉です。部分を見て全体を見る。全体を見て部分を見る。とい

うように常に視点を移動しながら制作に当たるべきです。「木を見て森を見る」「森を見て木

を見る」という言葉に置き換えた方が分かりやすいと思います。


５　このあたりで気づかれた方もいらっしゃるでしょう。陶芸は二つの矛盾する概念を統一的

にとらえることが大変重要です。これを哲学者ヘーゲルの弁証法で、アウフヘーベンと言い

ます。２は技術と感性のアウフヘーベン、３は素材と炎のアウフヘーベン、４は木と森のア

ウフヘーベンです。陶芸を究めようとするならば、このアウフヘーベンという考え方を身に着

けるべきです。本当は調和などという簡単な概念ではなくもっと深い概念です。次に例を少

し上げてみましょう。主にろくろ陶芸に関するものです。


６　ろくろの回転と手の移動のアウフヘーベン：　筒形をろくろで挽く場合　ろくろの回転は速

く手の移動はゆっくり行うときれいな器を挽くことができます。

　内側と外側の力のアウフヘーベン：器を挽く時は常に内側を見て外側を見て挽きましょう。

また内側の力は外側へ、外側の力は内側へ加えることで薄く伸ばすことができるのです。

　作品の大小とろくろ回転のアウフヘーベン：大物を挽く時は遠心力がかかるので回転を遅

く小物を挽く時は遠心力が弱いので回転を速くします。

　見る距離のアウフヘーベン：大壺などを挽く場合は近くだけ見て挽くと形のゆがみが分か

りません。時々離れた距離から見ることが大事です。近くから見て遠くから見て、右から見

て左から見て制作します。

　動と不動のアウフヘーベン：:　「動くろくろに動かぬ芯」という言葉があります。しっかり立

てた芯はろくろが回転しているのに少し離れると静止して見えるものです。芯が動いて見え

るうちは完全に芯が立っていないことになり、修業が足りないことになります。

　まだまだありますがこのへんにしておきます。


７　陶芸は生涯チャレンジに値する芸術です。ライフワークとして究める程奥が深く、極めつ

くせるものではないからです。現代は生涯学習の社会ですが、陶芸家は生涯チャレンジする

芸術家でなければなりません。